ホークスを支え続けた救援陣に疲労の色 差し迫る危機

先発陣の故障を支えた救援陣、際立つ活躍

 今季、ソフトバンクの先発陣には怪我人が相次いだ。和田毅が左肘遊離軟骨除去手術で長期離脱。千賀滉大は左背部の張りで2度戦線を離れ、武田翔太も右肩の炎症で約2か月半の間、ファームでのリハビリを強いられた。この間、石川柊太や松本裕樹といった若手の奮闘でなんとかチームの台所事情をまかなってきた。

 ここまで貯金29を積み上げて来られたのは、先発陣をなんとかやり繰り出来たこともあるが、それ以上にリリーフ陣の存在が大きかったといえる。ソフトバンクの今季のチーム防御率は3.10でリーグトップ。だが、先発陣の防御率に限れば、3.69となり、楽天、オリックス、西武に続くリーグ4位まで落ちる。逆に救援防御率は2.01で2位の西武に0.6以上を離すブッチギリのトップなのだ。

 そのソフトバンクの先発陣。今季は試合の早い段階での降板が目立つ。今季、先発投手の平均投球回数は5.77回と、先発投手として1つの役目と言われる6回に届いていない。先発が6回を保たなかった試合はなんと今季95試合のうち半数近い45試合にも上る。さらには、そのうち5回をもたずに先発が降板した試合も25試合あるのだ。

 ソフトバンクと首位を争う楽天に目を向けてみる。先発防御率3.37はリーグトップである。先発投手の平均投球回数は6.05回と6回を超えており、先発が6回もたなかったのは34試合。うち、先発が5回に届く前に降板した試合は14試合と、ともにソフトバンクよりも10試合程度少なくなる。

早い段階での継投策で負担増、期待される先発陣の奮起

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