侍ジャパンU-12代表のシンデレラボーイ、大会中に掴んだ“エースで4番”

大会中に勝負強さを発揮、控えから掴んだエースで4番

 投打に渡る活躍で、侍ジャパンU-12代表を劇的な逆転勝利に導いた山口。仁志監督は「こっちに来てからエースで、4番になった山口が非常に心強い存在になってくれた。ホームランもそう、最後のタイムリーヒットもそう、頼むぞという時にやってくれる」と、その勝負強さに目を細めていた。

 指揮官の言葉通り、大会当初は決してチームの中心を担う存在ではなかった。初戦のチェコ戦もスタメンではなかった。仁志監督は言う。

「ボールに力があるのは分かっていたんですけど、練習試合とかを見ても、どこでどう使おうかと考えていて。先発よりも後ろの方かなといった話もしてはいたんですけど、こっちもなんとなく力を把握しきれていなかったところがありました」

 立ち位置が大きく変わったのは、オープニングラウンド2試合目の29日・メキシコ戦だった。

 この日もベンチスタートとなった山口。5回1死一、二塁の場面で今大会初登板すると、1点こそ許したものの、ストレートは最速126キロをマーク。6回には3者連続空振り三振を奪う圧巻の投球を見せた。打っても、5回1死三塁で右中間への適時二塁打。

「メキシコ戦で彼の素晴らしいところ、スイングも素晴らしかったですし、ピッチングも素晴らしかった。そこで見せてくれたので、ちょっと山口中心で考えていこうかなと思いました」

 仁志監督は、背番号11をチームの中核に据えることを決めた。

憧れはDeNA筒香、仁志監督は高評価「大舞台で力を発揮できそうです」

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