ダルビッシュに強力援軍 同じトレード経験のド軍投手コーチが協力を約束
34年前にレ軍からド軍へトレードされたハニーカット氏「合わせなければいけないのは我々」
トレード期限にレンジャーズからドジャースへ電撃トレード移籍したダルビッシュ有投手は4日(日本時間5日)、敵地メッツ戦で新天地での“デビュー”を迎える。メジャー6年目と経験豊富な右腕だが、トレード移籍は初めて。リーグも変わり、投手が打席に立つなど環境の変化は大きいが、強力な助っ人が名乗りを上げた。34年前の1983年、ダルビッシュ同様にレンジャーズからドジャースへトレード移籍したリック・ハニーカット投手コーチだ。2人が共有する数奇な運命について、地元紙「LAタイムス」電子版が伝えている。
1983年、ナ・リーグ西地区は首位ブレーブスを2位ドジャースが追う展開だった。この年2度目の球宴出場を果たし、14勝8敗、防御率2.42と大活躍していた左腕ハニーカットは、後にワールドシリーズMVPを獲得する右腕デーブ・スチュワートと交換でドジャースにトレード放出された。
記事によれば、投手コーチは移籍2戦目までは好投したが、3戦目から状態が急変。その後は期待された結果が残せず、ドジャースは地区優勝したものの、プレーオフでは救援に回されたという。期待されてトレード移籍するプレッシャーを経験し、熟知するだけに、ダルビッシュに対しても協力を惜しまないそうだ。
自身の経験を踏まえ、ダルビッシュの活躍に不可欠なのは、捕手との関係構築だと話したそうだ。
「今まで投げたことがない人に投げるんだ。彼がキャッチャーと同じ見解を持てるようになることが、私の主な責任だ」
さらに、ダルビッシュが渡米した際に直面した変化に比べれば、今回のトレードで経験する変化は少ないであろうことを指摘。その上で「彼は何かを変える必要はない。彼に合わせなければならないのは我々の方だ」と、右腕が安心して投げられる環境作りも約束したという。
ドジャース投手コーチとして斎藤隆、黒田博樹、前田健太らをサポートし、日本人投手を熟知するだけではなく、まったく同じトレード経験を持つハニーカット投手コーチの存在。ダルビッシュにとって、これ以上心強い援軍はいないだろう。
(Full-Count編集部)