西武「サンデーウルフ」がローテ再編で火曜日に先発 “2強”猛追の鍵になるか
4月30日のロッテ戦では2時間10分ゲームを“演出”
それが最も強く表れたのが4月30日の千葉ロッテ戦だった。ウルフはこの試合も打たせて取る投球が冴え渡り、7回をわずか69球、無四死球、無失点に抑える好投を披露。試合はこの好投もあって2-1で埼玉西武が勝利したが、驚くべきはその試合時間である。13時1分開始の試合は、2時間10分という驚異的な早さで決着した。
着実に1つ1つのアウトを積み重ねていく投球は、菊池投手のように剛速球で三振を奪う投球に比べると迫力に欠けもしれない。しかし、シーズンを通して大きく崩れることなく、常に一定の投球内容を維持し続けることが容易でないのは明らかである。
また、上位チームを猛追しているチーム状況を考えると、勝利への道筋が計算できる投手の存在は非常に大きい。実際、今週から楽天と福岡ソフトバンクとの連戦が続くことを受けてローテーションが再編され、ここまで日曜日にのみ登板していたウルフは、15日の楽天戦に先発する。先発陣に疲れが出始め、次第に苦しくなってくるシーズン終盤。経験豊富なベテラン右腕が、昨年同様にチームの救世主となれるか。