夫人帰国前最後の登板で力投見せたメンドーサ
夫人帰国前最後の登板で力投見せたメンドーサ
日本ハムのルイス・メンドーサ投手が18日、本拠地での西武戦で3勝目を挙げた。今季最長の7回1/3を投げて4安打無失点の好投、5月21日オリックス戦以来90日ぶりの白星となった。
最高のパフォーマンスを最愛の家族の目にきっちり焼き付けた。10月28日に第2子出産予定のモニカ夫人が長男マルセロ君を連れて21日にメキシコに帰国予定。「家族が見るのは今季最後。気合が入っていたよ。マルセロも楽しみにしていたしね」。2歳のマルセロ君を太い右腕でガッチリと抱きながら上がったお立ち台で誇らしげに胸を張った。
今季はここまで2勝7敗と大きく負け越し、一時はリリーフに回った。今月7日には1軍選手登録を抹消され、調整登板した9日のイースタン・リーグ西武戦では2回10安打8失点と打ち込まれた。だが、この日は全くの別人。テンポ良くストライク先行し、絶好調だった西武打線を散発4安打、与えた四球1個と危なげなく止めた。
好投の陰には、家族との別れを前にした気持ちの変化とともに、配球の変化もあった。前回先発した7月21日西武戦からコンビを組むようになった市川友也捕手が好リード。「初回からバランス良く配球してくれ、制球もできた。これまでは偏りすぎていた。リードに満足している」とメンドーサは市川に感謝した。吉井理人投手コーチも「今まではツーシームとチェンジアップが多かったが、今日はスライダーを有効的に使っていた」と評価した。
今季リリーフを3試合経験したが、先発への強烈なこだわりを隠さない。「自分はイニングを稼ぐことのできるピッチャーだと思っている。自分としては先発の白星は中継ぎの白星とは違う。先発が試合をつくれば勝てるチャンスが増えるし、達成感がある」と力を込めたメンドーサ。久々に味わったこの最高の達成感を1試合で手放すつもりはない。