田中将大、右肩不安視を一蹴する快投「しっかり準備したので問題なかった」
守備向上のサンチェスは打席でも2発含む3安打4打点「素晴らしいホームラン」
22日(日本時間23日)、敵地でのタイガース戦で9勝目を挙げたヤンキース田中将大投手。この日はスライダーやスプリットの変化球が冴え、打たせて取るピッチングを披露。7回を投げて1被弾を含む6安打4奪三振無四球3失点(自責3)の好投で、チームを勝利へ導いた。自身は4年連続2桁勝利へ王手を掛け、故障者リスト入りの要因となった右肩の不安を指摘する声を「間を空けてしっかり準備したので問題なかった」と一蹴した。
3回に2安打で1失点、7回に二塁打後の2点弾で2失点と、合計3点を失ったが、落ち着いた投球でタイガース打線を圧倒した。力強い速球に、状態のよかったスライダーとスプリットを織り交ぜながら、球数少なくアウトを重ね、7回を投げ終えて90球で降板。味方の大量援護にも恵まれ、白星を飾った。
先発ローテの順番を1回飛ばし、肩を休ませたことで、体の状態がよかったことが好投につながったのは間違いないが、もう1つ、田中の好投を引き出した要因がある。それが、正捕手サンチェスのキャッチング技術の向上だ。打撃センスはもちろん、捕手として期待されるサンチェスだが、今季はワンバウンドした球を後ろへ逸らすことが多く、同じく捕手出身のジラルディ監督は度々苦言を呈していた。だが、練習を重ねて改善に努めた結果、指揮官も少しずつ上達してきた事実を認めるまでになった。
試合後に地元メディアの囲み取材に応じた田中は、この日バッテリーを組んだ正捕手について「ショートバウンドになるボールは多かったですけど、しっかりと前に止めていてくれたので、自分としては思い切って投げることができたと思います」と称賛。捕球技術の向上のおかげで、スプリットを迷わず投げられたと明かした。
この日のサンチェスは、2本塁打を含む3安打4打点と打席でも活躍。バットでも援護を受けた田中は「最近調子が良くてバットが振れていると思います。素晴らしいホームランだっと思います」と笑顔で話した。
残り40試合を切って、ヤンキースはワイルドカード1位につける。プレーオフ進出という命題を果たすためにも、田中の頼れるパフォーマンスが必要不可欠。復帰戦の好投をきっかけに、ここからギアを上げていきたい。
(Full-Count編集部)