8月の終わりに試練迎えた楽天 明るい材料は勝負強い打撃見せるオコエ
3位西武と1・5差、エース則本で連敗ストップなるか
ここが踏ん張りどころだ。2位の楽天が25日、北海道日本ハムに敗れ3連敗。首位の福岡ソフトバンクが千葉ロッテに負けたことでゲーム差「8.5」は変わらないが、3位の埼玉西武が快勝し、再び1.5ゲーム差に迫られた。
代打・松井稼のバットが空を切ると、歓声がため息に変わった。延長10回2死満塁と、相手守護神の増井をあと一歩まで攻めたが敗戦。15日から6連敗を喫し、ルーキーの藤平投手が22日に連敗を止めたものの、そこから再び連敗が始まってしまった。
先発の岸は6回3失点。先発として役割は果たしたが、5回2死一、二塁から、大谷の右翼線への逆転2点適時二塁打を打たれたのが痛恨だった。決して失投ではなく、低めの変化球を打ち返した大谷の状態の良さが表れる結果。岸投手は7月19日以降に8勝目を記録して以降、1か月以上白星から遠ざかっている。
延長10回に登板した久保は2死から大谷、中田に四球を与え、レアードに右中間へのエンタイトル二塁打を浴びた。その後、満塁から登板したルーキーの森原も押し出し四球を与えてこの回2失点。この日は投手陣が7四球を与えるなど、厳しい結果も残った。
9連勝を狙った首位の福岡ソフトバンクが敗戦。リーグトップの13勝を記録する東浜が4回5失点と乱調で4敗目を喫した。楽天にとっては何としても取りたかった一戦だろう。さらに、3位の埼玉西武は投打がかみ合って大勝。直前の3試合は福岡ソフトバンクの勢いにのまれて3連敗を喫したが、好調さは衰えていなかったようだ。鷲の背中が近付く1.5ゲーム差とした。
8月の終わり、楽天は大きな試練を迎えている形だが、明るい材料もある。1点ビハインドの7回2死二塁、オコエが中越えに同点の適時二塁打。24日に今季1号を放った男が、この日は1番打者として出場し、5打数2安打ときっちり結果を残してみせた。
26日は則本が先発予定。オコエの若さと、エースの経験値で、苦境を突破できるか。