5年連続黒字経営を誇る独立L新潟、若き社長池田氏に聞く球団経営の在り方

「プロ野球16球団構想が具体化した時に、アピールできれば」

 独立リーグはNPBとは異なり、チームが強いから、優勝したから、お客様が入るというわけではありません。勝つに越したことはありませんし、やるからには勝てるチーム作りをしますが、勝ち負け以外のところにもお客様のニーズがあると考えています。先日の柏崎市での試合は、優勝争いには関係ない試合でしたが、約1000人のお客様が入りました。地元の前川哲(投手)、恒(外野手)兄弟の出身地ですし、BCリーグ村山哲二代表の地元でもあります。毎年、地元の皆さんがすごく楽しみにしてくださっています。地元の20数社がスポンサーについてくださるなど、幅広くご支援をいただいています。そういう地元とのつながりを大事にしていきたいですね。将来的には県内30市町村のうち15市町村で興行を、他の15市町村では野球教室などを開催して、全県をカバーしたいです。

 独立リーグの実力は当初はレベルが低かったですが、最近はNPBの2軍、3軍ともいい試合をします。コンスタントに毎年ドラフトで指名を受ける選手が輩出されるようになって、お客様も目が肥えてきました。プレーの質でも期待に応えたいですね。

 2014年に自民党の日本経済再生本部がまとめた政府への提言「日本再生ビジョン」に「プロ野球16球団構想」が盛り込まれました。今も具体化はしていないようですが、構想が具体化した時に、独立リーグでも堅実な経営をして、黒字を継続している球団があることをアピールできればと考えています。4つ枠が増えるとして、新潟には新潟アルビレックスBCがあると、指を折ってもらえるように、目の前のことをこつこつやっていきたいと考えています。

 私が10年前に球団経営に参画したのは、マイナーリーグの経営がやりたかったからではありません、もっと大きな志を持っています。新潟アルビレックスBCをさらに優秀な球団にして、チームとともにステップアップします。

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 池田社長の挑戦は、まだまだ続く。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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