「野球ファンの夢」を体現する男 日ハム大谷、代名詞「二刀流」完全復活へ
栗山監督は「60球いけるかどうか」
足の怪我の影響もあり、今季の大谷は主に打者として試合に出場している。ここまでの成績は45試合146打数50安打5本塁打22打点、打率.342だ。万全のコンディションではない時期もありながら、この数字はさすがと言うほかにない。投手としては、7月12日のオリックス戦で今季初先発を飾った。初球から155キロをマークしたものの、1回1/3を投げて4失点と、本来の力を発揮することは叶わず。その日からの投手復帰は見送られた。
しかし、その後も打者として試合に出場する傍ら、投手としての調整も続けており、最近の投球練習では手応えをつかんだようだ。8月29日に栗山監督が「60球いけるかどうか」と、条件付きで31日の先発マウンドに上げることを明言した。相手は、リーグトップの打率を誇り、首位固めのためにも負けられない戦いが続く福岡ソフトバンク。当然のことながら、気持ちよく投げさせてはくれないだろう。
それでも、世間が口にするあらゆる不安、「そんなことはできるはずがない」という侮りを、圧倒的な結果でもって覆してきた大谷選手。明日の試合が、「野球ファンの夢」を体現する男の復活のきっかけとなることを、期待せずにはいられない。