61登板で驚異の防御率1.61 ホークス岩嵜“リーグ最高の中継ぎ”へ視界良好
肉体強化を経て臨んだシーズンで飛躍
ただ、日本球界に復帰した和田毅に背番号「21」を譲り、「17」を背負って迎えた2016年は、岩嵜にとって飛躍のシーズンとなった。初登板は5月17日とやや出遅れたものの、その後は中継ぎとして6月26日まで15試合に登板して防御率0.82。先発した7月7日のオリックス戦では、自身5年ぶりとなる完封勝利もマークする。最終的には7試合の先発を含む35試合で4勝2敗、9ホールド1セーブ、防御率1.95という好成績を残した。
そして開幕前、複数の専門家から指示を仰ぎながら肉体強化に励むなど、さらなる向上心を持って臨んだ今季。岩嵜にとっては、プロ入り後初めて先発としての登板が1試合もないシーズンとなっている。中継ぎに専念したその投球はさらに凄みを増し、ここまで61試合に登板して5勝2敗34ホールド2セーブ、防御率1.61。勝ちパターンの1人として、いくつもの接戦を拾い、首位奪還を目指すチームに大きく貢献してきた。
今季のホールドポイントは39にのぼり、2位のハーマン(楽天)、シュリッター(西武)に8つの差をつけてリーグトップを快走中。エース候補として将来を嘱望されていた豪腕が、中継ぎというポジションでチームに貢献する喜びを知った今シーズン。自身初となる1軍タイトル、リーグ最高の中継ぎ投手という栄誉にあずかる可能性は十分だ。