ホークス柳田の3冠王なるか 04年松中以来となる快挙達成の可能性は?
打率1位の秋山を抜くには、残り21試合で何本の安打が必要?
92打点はリーグ単独トップ。2位には西武・浅村栄斗が4打点差の88打点でつけている。8月は柳田が15打点、浅村は20打点を挙げ、5打点の差が詰まった。打点は個人だけで増やせるものではなく、ソフトバンクの打線全体が低調なことも影響しているだろう。こちらもタイトル獲得の可能性は十分。6月に月間31打点をマークしたように、自身の打撃復調だけでなく、打線全体としての復調も鍵を握るだろう。
最も厳しくなっているのが、打率だ。8月の1か月で2分近く下降。打率.311はリーグ2位だが、西武・秋山翔吾は.331をマークしており、その差は2分に開いている。すでに120試合超を消化し、打数も400を越えた。分母が大きくなっているだけに、1安打ごとの打率の上昇幅も狭くなっており、ここから2分の差を詰めるのは容易なことではない。
今後、秋山の打率も上下するだろうが、このまま.331を維持していくと仮定すると、柳田は相当な打撃成績を残さなければ、秋山を越えることはできない。ソフトバンクは残り21試合。1試合4打席立つとすれば、シーズン終了まであと84打席前後に立つ。ここまで1試合平均0.77個の四死球があるため、このペースならば約16四死球を与えられることになり、打数は70に届くかどうか、というところだろう。
残り打数を70と仮定すると、柳田が打率.331まで上昇させるためには、31安打だと打率.3305でわずかに及ばず、32安打(打率.3326)が必要だ。つまり、残り試合で打率.457という驚異的な打率を残さなければならない。
残すところ約1か月となったペナントレース。果たしてホークスに13年ぶりの3冠王は誕生するのだろうか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)