「マドンナジャパン」が初代アジア女王のタイトルとともに得た“財産”

女子野球アジアカップ閉会式前に行われた審判講習会【写真:高橋昌江】
女子野球アジアカップ閉会式前に行われた審判講習会【写真:高橋昌江】

女子野球アジアカップで初代女王に輝いた「マドンナジャパン」

 香港で開催された「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」が7日、閉幕した。高校生世代で挑んだ日本は5戦全勝で初代アジア女王になったが、大会中は他国との交流を積極的に行うなど、アジアの女子野球の発展に貢献する姿勢があった。最終日となった7日は、大会最終戦のチャイニーズタイペイ-インドの後、閉会式の準備中に審判講習会が開かれた。日本の選手たちが協力し、審判員の技術向上に一役買った。

 日本の選手たちが守備者と走者に分かれ、グラウンドに散った。橘田恵監督の放つ打球を外野手が追い、走者はダイヤモンドを駆け回った。その打球と選手の動きに応じ、審判員も自身の動きを確認した。

 今年からアジア野球連盟(BFA)の審判長を務める小山克仁さんは、この審判講習会を開いた意図をこう話す。

「日本として何かできることはないかとずっと考えていました。審判のテクニックが日本と比べると劣る国がある。いろいろとアドバイスをしていると、やっぱり、教えてほしいと言うんです。なぜかというと、教えてもらっていないから。それでも、国際大会に来て審判をしている。だけど、こうやって動くんだよと教えると、彼らはスポンジのように吸収していく。だから、ミスが少なくなり、どんどん審判の評価が上がっているんです。この大会中も1試合ごとに上手くなっていきました」

 審判の動きにはセオリーがある。そのシステムを理解し、常に状況が変わっていく試合の中で適切に動けるようになるには、知識と経験が必要だ。

「審判のレベルは国の野球レベルと比例します。審判が上手くならないと野球の技術は上がりません。審判で一番大切なのはゲームのコントロール能力。ゲームをいかにスピーディーに進められるか。そして、ルール通りにフェアにコントロールできるか」

世界ランキング1位の日本、国際貢献も「世界一」に

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