「マドンナジャパン」が初代アジア女王のタイトルとともに得た“財産”

世界ランキング1位の日本、国際貢献も「世界一」に

 講習会では、野球が発展途上のパキスタンやインドの審判員が多くアドバイスを受けていたが、「野球の強い韓国や台湾のアンパイアも教えてほしい、と参加してくれました。『ありがとう』と言ったら、『私たちが勉強したいんだ。まだまだアンパイアに完成はない』と、そんな話をされました」と小山さんは嬉しそうだった。

 今大会は、カントリーアンパイアとして参加6か国が1人ずつを派遣。BFAからのリクエストで日本、韓国、台湾からはもう1人ずつ。そして、香港のローカルアンパイア6人の計15人がジャッジした。日本からは女性審判員の佐藤加奈さんと松本京子さんが参加。小山さんは国際大会初派遣だった佐藤さんについて、「5試合で審判をしましたが、1試合ごとに上手になり、いろんなところに目がいくようになっていました」と、その成長に目を細めた。

 講習会のラストは2死二塁のタイムプレイを行った。審判員だけではなく、「日本の選手にとっても審判がどう動いているのか、審判がどこを見ているのかが分かったと思います」と小山さん。互いに実りある講習会になった。

「私は世界一のランキングなら、世界一の国際貢献をしてほしいと思っています。日本は野球が強いだけで何もしないじゃないかと言われるのは悔しい。そんなことはないんだ、と。日本は世界に野球を広げている。種を撒いて、芽が出て木になるかといったら、継続性がないのでまだ課題はありますが、特にアフリカなんかでは、JICAの隊員が頑張っています。大会中にインドとパキスタン、めちゃくちゃ上手くなったと思いませんか? なぜかというと、強いチームを見て、真似をしたから。試合ってこうやってやるんだ、と分かったからです」

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