ソフトバンクが2年ぶりリーグ制覇、2位西武に快勝し、史上最速優勝決定
柳田30号、デスパイネ33号、先発東浜はハーラートップ16勝目
ソフトバンクが2年ぶり20度目となるリーグ優勝を決めた。マジックを1として敵地に乗り込んだ16日の西武戦(メットライフ)。4番の柳田が30号逆転2ランを含む3打点と活躍し、西武に快勝。昨季大逆転を許して逃したパ・リーグの頂点を奪い返し、雪辱を果たした。9月16日の優勝決定は、ソフトバンクが2015年9月17日に記録したパ・リーグ記録を1日抜いて、史上最速でのリーグ制覇となった。
長く険しいペナントレースの戦いに終止符を打ったのは、主砲の柳田だった。1点を先制されて迎えた4回。先頭の中村晃が左前安打で出塁すると、柳田が値千金の一発を放った。1ボール1ストライクからの3球目。西武先発の野上が投じたスライダーを捉えると、打球は高々と舞い上がり、左翼席へと消えた。「30本を目標にしていたので、素直に嬉しい」という大台に乗せる30号2ランで、試合をひっくり返した。
主砲の一振りで一気に勢い付いた。5回。この日スタメンに抜擢された高田が左前安打で出塁すると、そこから怒涛の猛攻に。明石の犠打で1死二塁となると、今宮が左前適時打。中村晃もヒットエンドランで左前安打を放つと、またしても柳田が右翼線への適時二塁打。デスパイネにも2点適時打が出て、連打で一挙4得点のビッグイニングを作り、リードを5点に広げた。さらに、7回にはデスパイネに3戦連発の33号ソロが出て、2位西武にトドメを刺した。
強力な投手陣を誇るソフトバンクにとって、これだけのリードがあれば安全圏。チーム勝ち頭の東浜が、6回まで山川に浴びたソロのみの1失点投球。自身プロ入り後最速となる151キロを記録し、4回2死からは驚異の5者連続三振を奪った。優勝のかかる一戦で6回2安打9奪三振1失点と、文句なしのピッチングを見せた。
終盤は今季の1年を象徴する投手リレーで逃げ切った。7回を今季途中からチームに不可欠な存在となったモイネロが、8回はセットアッパーの岩嵜が無失点。最後は6点差がありながらも、今季50セーブを越える「キング・オブ・クローザー」サファテがマウンドへ。優勝へ気が急いたのか2失点したが、歓喜の瞬間を迎えた。東浜はハーラー単独トップの16勝目を挙げた。
西武は2回に山川が17号ソロを放って先制したものの、その後は得点を奪えずに沈黙。3回まで完璧な投球を披露していた野上は、柳田に1発を浴びたところから突如崩れて4回途中6失点でKOされた。ここ5年で4度目、3年連続で眼前で優勝を決められる屈辱を味わうこととなった。