井口資仁を支えた出会い、そして今後…「いずれメジャーの監督もやりたい」
王会長に言われた言葉「今まで自分のやってきたことを伝えなくちゃいけない」
入団当時、ダイエーの監督を務めていた王会長は、言わずもがなの“世界の本塁打王”。「打撃でタイミングの取り方だったり、根本的なところを教えてくれた」と同時に、何よりもその人間性に惹かれた。
「あれだけの人物だから、もっと偉そうにしてもおかしくないのに、すごく謙虚な方。こう言ったら失礼だけど、本当に普通で、ざっくばらんにいろいろなことを話してくれる。
この前、王会長に言われたんですよ。『俺は22年現役をやったけど、終わってから37年経っている。今まで自分のやってきたことを伝えなくちゃいけない。それがお前たちの使命だから』って。それは自分でも感じていたことだから『そうですね、その通りです』って言うしかなかったですね」
やはり誰もが気になるのは、引退後の去就だろう。ロッテを5年間率いた伊東勤監督は、今季限りでの退任が決まっている。その後任候補として井口の名前も挙がっているが、もちろん、ゆくゆくは監督として指揮を揮いたい気持ちはある。
「やっぱり40歳を迎える頃から、自分の引き際も含め、どういう風に野球に関わっていくのかなって考えるようになった。離れてみるのもいいし、現場の今を知っておくために、そのままいた方がいいかもしれない。何がいいんだろうって。
ユニホームを着ているのが一番いいことだし、何らかの形で絶対野球には関わる。アメリカでコーチをやってみたいし、いずれはメジャーの監督もやりたいと思っているから。日本で監督をするにしても、海外でコーチ経験があることは、間違いなくプラスになるでしょ。
オファーをいただけば、いろいろ考えなくちゃいけないし、断るっていう選択肢もある。幅広い選択肢は、ここまでやってきたから持てるもの。いろいろなことにチャレンジできると思うんですよね」