リーグVのホークス、今季は過去50年の最高勝率 黄金時代続くか?

残りの勝敗次第で勝率7割も、ホークスの強さを支える育成システム

 2005年は、勝率では断トツの1位だったが、クライマックスシリーズでロッテに敗れたためリーグ順位は2位。下剋上に敗れたシーズンとして記憶されている。

 勝率7割以上の優勝チームは1955年を最後に出ていない。チーム戦力の均衡化が進む中で、優勝勝率は下がる傾向にある。そんな中でのこの高勝率は特筆に値する。

 今年現時点でのソフトバンクの勝率.685は、過去50年では最高勝率になる。今後の戦い次第では勝率7割の可能性もわずかながら残っている。残り13試合で12勝すれば。101勝42敗で.706となる。これは歴代8位に相当する。

 ソフトバンクの強さの背景には、他チームに先駆けて3軍を編成し、90人近い選手を競わせる先進の育成システムがある。2016年には、若手のために巨費を投じてHAWKSベースボールパーク筑後を開設。設備投資も怠らない。

 かつてのONや、杉浦、野村のようなスター選手に頼るのではなく、若い力をどんどん抜擢する中でチーム力を保つ。これがホークスのやり方だ。

 今季の主力選手は、外国人選手を除けば、大部分が20歳代。柳田悠岐のようなスターもいるが、新陳代謝の良さがソフトバンクの最大の強みだろう。この先進性がある限り、福岡ソフトバンク・ホークスの優位は揺るがない。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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