プロ初勝利のハム吉田、憧れは高校の先輩・上原浩治「雑草魂を胸に刻んで」
高校の先輩・上原は「地元の英雄」「自分はまだまだですけど、負けたくない」
直球のスピードは140キロ中盤ながら「見た目よりも球が強い」と吉井理人投手コーチは言う。見た目と実際の球質のギャップが打者を惑わせるようだ。「そんなにコントールがいいわけではないが、前に鋭い当たりは飛ばなかった。持ち味を出してくれた。順調です。課題は基礎体力。高卒みたいな体なので、これからもっともっと強くなる」と期待をかける。
東海大仰星高入学時は181センチ、59キロと極端に線が細かった。「(東海)大学時代は食べるのは練習以上に苦痛だった」と苦笑いするほど、体重増に苦労してきた。プロ入団時187センチで80キロだった体重は現在87キロに。「成長したのは体の大きさ。ストレートに重さが出た」とその恩恵を実感している。
同じ高校出身の偉大な先輩を追いかける。メジャーリーガーの上原浩治は憧れの投手。「地元では英雄。自分はまだまだですけど、負けたくない。雑草魂を胸に刻んでやっています」と力を込める。高校時代は控え投手ながらメジャーまで上り詰めた上原のように、吉田もドラフト7位の下位指名から這い上がっていくつもりだ。
大きな自信をつかんだプロ初勝利。「来年は先発ローテで2ケタ勝たないといけないと思っています」。敢えて自分にプレッシャーをかけるように、高い目標をぶち上げた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)