ホークス和田、5回5失点の中にも得た収穫「こういう状態だからこそ…」

ソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】

CSを見据えた西武戦で先発、苦しみながらも「今日が全てではない」

 不安が残った。18日の西武戦(メットライフD)。ソフトバンクの先発マウンドに上がった和田毅投手が、5点を失って、5回でマウンドを降りた。一度は味方が試合をひっくり返し、今季初黒星は免れたものの、左肘手術から復帰後最短でのノックアウトとなってしまった。
 
「全然ダメでした。修正しようと思って、修正がなかなかできなかった」

 試合後にこう振り返った左腕。初回先頭の秋山に初球を左前安打されると、源田には4球目を左前に運ばれた。さらに浅村には初球を中前に弾き返され、わずか6球で先制点を奪われた。森には右中間を破られる2点適時三塁打。栗山にも左犠飛を許し、初回にいきなり4点を失った。

「狙っているところにも投げられなかった。真っ直ぐも良くなくて、2シームで目先を変えながら、辛抱強くいくしかないと切り替えていきました」。2回以降は粘り強く投げたものの、4回に外崎、炭谷に連打を浴び、源田に右前適時打で1点を加えられた。5回93球、8安打5失点でマウンドを降りた。

 36歳、百戦錬磨のベテラン左腕であっても、状態が悪い時には苦しむもの。ただ、その中でも和田は、少なからず収穫も得ていた。

「今日が全てではない。こういう状態だからこそ、こういうピッチングじゃないと抑えられないなと分かった。4月にやった時にはいなかった選手もいますし、そういう選手と対戦できたのもよかった」

 クライマックスシリーズで対戦する可能性のある西武打線と約5か月ぶりに対戦。実際に投げてみないと分からない相手打者のイメージ、感覚、データを確かめることができた。

「今日はやられました。(西武打線は)きっちり打たれるボールは打ってくる。甘いところを逃さない」と西武打線を警戒しつつも「球場もクライマックスはここじゃないし、ホームでできる」とも。この借りは、次回、必ず返してくれることだろう。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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