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追い続けた井口資仁の背中 ロッテ細谷が受けた「衝撃」

初めてその姿を生で見たのは高校2年生の時だった。野球部の関西遠征の帰りに大阪ドーム(現・京セラドーム大阪)でプロ野球観戦を行うことになった。近鉄バファローズ対福岡ダイエーホークス。細谷圭内野手の脳裏にその時の光景は鮮明に残っている。

3三振の後の忘れられない出来事

 それから、なにかと気にかけてもらえるようにもなった。ロッカーも隣ということもあり、声を掛けてくれる機会が増えた。忘れられない出来事がある。細谷がスタメンに抜擢をされ、意気揚々と臨んだある日のゲーム。結果は3三振で悔しさを噛み殺しながらロッカーに戻ってきた。帰り際、井口がポン、ポン、ポンと座っていた細谷の膝の部分を3度だけ叩いて帰宅をした。言葉はなかった。しかし、打ちひしがれていた若者にはそれで十分だった。憧れの大先輩の気遣いに涙がこぼれ落ちそうになった。

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 月日は流れた。井口は17年9月24日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム、14:00試合開始)をもって現役を引退することになった。高校時代、スタンドから憧れの眼差しで見つめ、テレビで応援をし続けたレジェンドとチームメートとして過ごした9年間。その日々はかけがえのない宝物だ。

「これからはボクたちの世代がマリーンズを引っ張っていかないといけないと思っています。強いマリーンズにしたい。そのためにはボクたちの世代がもっと頑張らないといけない。きっと井口さんも、自分たちが活躍し、引っ張っている姿を期待されていると思う。期待に応えたいと思っています」

 昨年は116試合に出場して打率.275、3本塁打、40打点と大きな飛躍を遂げたものの、今季は不本意な1年となってしまった。憧れの大先輩にさらに成長した姿を見せるはずが、1軍の舞台から遠ざかってしまった。不甲斐ない想い、悔しさ。これまでのマリーンズで絶対的な存在だった背番号「6」がグラウンドを去ることになる中で、これからどのようなパフォーマンスを見せることができるか。細谷は強い決意を込める。これまで学び、吸収し優しく接してくれた日々のすべてをぶつける。マリーンズの勝利のために魂を込める。細谷の新たな戦いが始まる。

(マリーンズ球団広報 梶原紀章)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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