激化する大谷翔平争奪戦 MLBコミッショナーが「フェアな獲得競争」要望

日本ハム・大谷翔平【写真:田口有史】
日本ハム・大谷翔平【写真:田口有史】

マンフレッド氏が大谷争奪戦に“要望”

 今オフのメジャー移籍の可能性が浮上する日本ハム・大谷翔平投手。多数のスカウトや球団GMが視察に訪れるなど争奪戦が激化する中、MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーが“フェア”な獲得競争を呼びかけている。米紙「スター・テレグラム」電子版が伝えている。

 今季は負傷にも苦しみながらも、シーズン中に投手としても復帰した大谷。8月31日の先発登板にはヤンキースのキャッシュマンGMら多数の球団首脳、スカウトが視察のために札幌ドームを訪れた。二刀流右腕の争奪戦が激しさを増す中、マンフレッド・コミッショナーが言及し、フェアな競争を求めたという。

 20日付(日本時間21日)の「スター・テレグラム」紙の特集で「コミッショナーはオオタニ獲得に関して、各球団にフェアな戦いを望んでいる」とレポート。マンフレッド氏が「現存の取り決めにおいては、どうにかしてルールをすり抜けようとしても、できることはほとんどないはずだ」とコメントしたことを紹介した。

 ポスティングの現行ルールでは球団に対して支払われる譲渡金の上限は2000万ドル(約22億4000万円)となっているが、一方でメジャーでは昨年、新労使協定が成立。メジャー球団が海外から25歳未満の選手を獲得する場合の契約に制限が設けられた。これにより、大谷が23歳の今オフにメジャー移籍を決断した場合、大型契約が結べないことになった。他球団とのトレード等でボーナス・プールの金額枠はある程動かせるものの、それにも上限があり、25歳未満と25歳以上では選手への条件面で大きな差が出てくる。

 マンフレッド・コミッショナーはこの新ルールについて改めて言及。「オオタニは紛うことなき素晴らしい選手だ。我々は世界中の最高の選手たちにMLBでプレーしてほしいと希望している。来るべき時が来たら、彼の所属球団も彼を送り出す決断をするだろうと期待している。MLBにとって、とてもエキサイティングなことだ」と話す一方、「素晴らしい選手たちに集ってもらいたいと思っている。しかしオオタニの移籍よりも重要なことは、国際間のルールを正しく制定するということだ。海外選手の獲得システムに関して整備をしてきたので、彼の挑戦を受け入れることに対して不安視はしていない」とし、新労使協定にのっとった交渉を求めたという。

 また、レンジャーズの地元メディアである同紙は「レンジャーズは先発ローテーションに3つの空きがあり、オオタニがまさにターゲットになっている。レンジャーズはオオタニを長らくスカウトしており、故障中の時でさえ5月に来日している」とその熱意も伝えている。

(Full-Count編集部)

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