「タイトルを獲れ」―井口資仁の人生を大きく変えた、ちょっとしたキッカケ

ロッテの若手にもちょっとしたキッカケを―

 あれから長い月日は流れた。日米通算2000本安打を達成し、通算250本塁打も記録。9月24日のファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム、14時試合開始)にて日本中が注目をする中、21年にわたる輝かしい現役生活に別れを告げる。数ある実績の積み重ねは様々な人の支え、アドバイスから成り立っている。そして、ちょっとした一言がキッカケで栄光の日々は加速した。

 今、歩んできた道のりを振り返ると、人生における具体的な目標を持つ大切さ、そして設定した目標に向かって邁進する日々の尊さがキラキラと輝いて浮かんで見えるような気がする。

 井口は8月下旬の1軍登録抹消後、若手に混じってロッテ浦和の2軍球場で体を動かし続けた。20歳以上も年下の選手がいる中で色々なアドバイスを行うなど精力的に接してきた。人生はちょっとしたことで変わる。だから、伝えたい想いがあった。キッカケを作ってあげたかった。その効果が分かるのはもう少し先の事だろう。

 でも、一つだけ言えることは井口と会話を交わした若者たちの表情はみんな颯爽と輝いて見えた。確かに、確実に若者たちの心に大ベテランの想いは伝わっている。今はそれだけでワクワクする。井口の作ったキッカケがどのような花を咲かせることになるのか。背番号「6」はグラウンドを離れても、その想いはこれからも語り継がれていく。

(マリーンズ球団広報 梶原紀章)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY