引退試合は「右中間へ大きなフライを」―井口資仁のこだわり、若手への思い

ロッテ・井口資仁【写真:編集部】
ロッテ・井口資仁【写真:編集部】

6月20日に今季限りでの引退を発表、9月24日の日本ハム戦で21年に幕

 今季限りでの21年の現役生活にピリオドを打つことになったロッテ井口資仁内野手。その引退試合が、いよいよ24日に行われる。国学院久我山高を経て、青山学院大学から1996年ドラフト1位でダイエーに入団し、ダイエー時代の1999年と2003年に2度にわたり日本シリーズ優勝に貢献した。2005年にMLBホワイトソックスに移籍し、いきなりワールドシリーズ優勝を経験。2009年に日本球界に復帰した後は、2010年に日本一になった時も含めロッテの主力としてチームを牽引してきた。

 今年で43歳。気が付けば、NPB野手最年長になっていた。「40歳を迎えるくらいから、自分の引き際も含めて、その先について考えるようになった」というベテランは、昨オフに今季限りでの引退を決意。「最後の方に発表しても、ファンの方々が驚くだろうし、お世話になった方にも挨拶ができないから」と、シーズン途中の6月20日に今季限りでの引退を発表した。

 それから約3か月。井口を取り巻く環境は変わったのだろうか。

「若手から『ご飯に連れていって下さい』『野球の話をしましょう』って言われることは増えましたね。コーチもいるし、僕も自分から教える方ではないんで、みんな今まで聞きづらかったのかもしれないけど、そう言われることは増えました。

 自分も若い時はベテラン選手にいろいろ聞きにいって、自分の引き出しをどんどん増やした。若手は経験が少ない分、不調の時の対処方法だったり、考え方の引き出しが少ない。自分もこんな失敗をしたとか、他人の配球を見ることで自分の配球も分かるようになったとか、そういうことを伝えてます。それを少しでも参考にしてもらえればいいな、と思って」

「中堅やベテランを押しのけるくらい若手が成長してこないと、このチームは強くならない」

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