「幼稚園に行ってほしい」―野球離れに危機感、宮本慎也氏が訴える切実な思い
元ヤクルト宮本氏が続ける活動、「野球のすそ野を広げることに貢献したい」
今月10日、東京都品川区の公共施設「スクエア荏原」のアリーナで、元ヤクルトの宮本慎也氏が行う「M2J宮本慎也ベースボールスクール」が開催された。
この教室は、これまで野球をやったことのない幼稚園児を対象に野球の楽しさを教えるというもの。宮本氏は引退直後から、野球競技人口の減少に危機感を抱き、これを食い止めるために幼稚園児を対象にした野球教室を開きたいと考えていたが、昨年、ようやく実現にこぎつけた。すでに開催は25回を数える。
いつもは幼稚園に赴いて教室を行うが、この日はアリーナに24組の親子が集まった。
宮本氏は子供たちの目線で話しかけ、準備体操、ストレッチから丁寧に教えていく。ソフトボール大の柔らかいスポンジボールを使い、上に投げて受ける。ワンバウンドを受ける、キャッチボールをするなどのステップを踏んで少しずつ基本動作ができるように指導する。またパイロンを回って帰ってくる競走では宮本氏自身がお手本を見せ、46歳とは思えない敏捷さを披露した。
続いて、ボール投げ。宮本氏は自分でやって見せて「向こうの壁までノーバウンドで投げることができたら5点、そんな子はいないだろうけど」と笑わせる。24人の子供が一人ひとり投げるのを見届け、「2点」「3点」と得点をつけていく。
時折、吸水タイムが設けられるが、その折はお父さん、お母さんを交えた記念撮影にも気さくに応じた。「子どもたちは僕のこと知らないだろうけど、お父さんお母さんの多くは知っていると思うので、そこから取り込まないと」と語る。