無限の可能性を信じて― パ期待の新鋭揃い、「高卒3年目」が熱い

飛躍が期待された楽天・安楽、西武・高橋光は…

【楽天】
安楽智大投手:10試合1勝5敗、51回、37奪三振、防御率4.06
小野郁投手:2試合0勝0敗2回、1奪三振、防御率9.00

 済美高校からドラフト1位で入団した安楽。入団直後は故障に苦しみ、ファームでの登板も少なかった。しかし昨季、安定したコントロールとキレのある速球を武器に3勝を挙げ、終盤は3試合連続でハイクオリティ・スタートを達成する圧巻の投球を見せる。

 今季は更なる躍進が期待されたが、故障で出遅れてしまい、6月14日の東京ヤクルト戦で初登板を果たした。6月30日の福岡ソフトバンク戦で1勝を挙げ、8月17日の埼玉西武戦では、リーグを代表する左腕である菊池と、壮絶な投手戦を繰り広げた。

 1年目から1軍登板を重ねている小野は、今季も2試合に登板。いずれもソロを浴びて1イニング1失点と課題はあるものの、昨季13回1/3の登板で9四球を与えた制球力には改善の兆しが見える。2投手が切磋琢磨し、チームの屋台骨を支える投手になる日が、そう遠くないことを願いたい。

【埼玉西武】
高橋光成投手:7試合3勝4敗、39回1/3、30奪三振、防御率4.12

 2015年の8月、史上最年少で月間MVPに輝く活躍を見せ、甲子園優勝投手らしいスター性を発揮した高橋光。しかし昨季、22試合に投げて11敗と、2年目にしてプロの洗礼を浴びることに。復活を期して臨んだ今季は開幕ローテーションに入ったが、5月に右肩の違和感で離脱。そこから1軍のマウンドに帰ってくるまで、実に4か月を要した。

 9月24日のオリックス戦では、得意のフォークと威力のある直球で強気に攻め、6回2失点(自責点1)の好投。復帰後初登板で今季3勝目を飾った。帰ってきた若きエース候補は、厳しい戦いが予想される「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」においても、チームの活力となれるだろうか。

 また、同じく高卒3年目の山田遥楓内野手も、今季1軍に帯同し、貴重な経験値を得た。強者揃いの内野陣に割って入ることはできるか。来季以降の活躍に注目したい。

今季飛躍を果たしたホークスの松本裕

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