史上初「5球団競合外れ1位指名」が躍動、ロッテ佐々木が見せた大器の片鱗
若手投手が台頭するロッテの中で、エース格への成長を期待
そして、9月13日の北海道日本ハム戦でようやく1軍復帰を果たし、70日ぶりに先発マウンドに立つ。8回裏には2者連続で四球を与え、1死満塁のピンチを招く場面もあったが、続く松本選手を三振、大田選手を投ゴロで打ち取りって無失点。初の完投勝利を飾った。9回1死、あと一歩で完封というところで横尾選手にソロ弾を浴びたが、この快投に対して指揮官も「コントロールがよかった。ゴロアウトも多く、四球を出して自滅するということもなかったし、次につながる投球だった」と評価した。
復帰後2試合目となった9月21日の埼玉西武戦でも、7回を投げて被安打5、奪三振5、与四球2、失点1という好投で連勝を収める。初回に先制弾を浴び、4回以降は毎回走者を出したが、「強気で、逃げずに攻めていきたいなと思っていた」との言葉通り、要所要所を粘って決定機を凌いだ。また、先発が予定されていた28日の試合が雨天中止となったため、2番手として登板した29日のオリックス戦では、7回から3イニングスを投げて被安打1、奪三振3、与四球2、無失点。チームは完封負けを喫したものの、プロ2年目の成田投手とフレッシュなリレーをつなぎ、ファンを大いに沸かせた。
完投勝利後のお立ち台では、「最後まで投げられるのはピッチャーとして幸せ」と語った佐々木投手。今季の千葉ロッテは、プロ2年目の成田投手、ルーキーの有吉投手、酒居投手など、先発・中継ぎともに若い投手が頼もしい姿を見せている。ドラフト1位の佐々木投手にはその筆頭として、いずれ押しも押されもせぬエースに成長してほしいところだ。