10年ぶり日本一から一転5位 巻き返し目指す日ハムで今季躍動した若手たち
横尾には中田に続く和製大砲誕生への期待がかかる
一方、打者では夢の「4割打者」誕生なるかと、大きな注目を集めた近藤健介捕手の復活が欠かせない。今季は開幕から安打を積み重ねて、4月25日には驚異の打率.462をマークした。5月10日には.396まで下がったが、すぐに盛り返して4割超えの成績を維持。ところが、6月上旬にヘルニア手術で戦列を離れることに。その後はリハビリ期間を経て9月13日のイースタン・巨人戦で実戦復帰を果たした。昇格後の9月18日の楽天戦では、復帰後初安打となる二塁打を放ち、来季に向けて着々と歩を進めている。
ルーキーながら開幕1軍入りした石井一成内野手は、主に二塁と遊撃でスタメン出場する機会に恵まれた。100試合以上に出場した経験は、来季以降に必ず生きるだろう。打棒を磨いてさらに存在感を高めたい。
2年目の横尾俊建内野手はシーズン終盤、めざましい活躍だった。4月下旬に登録抹消されるも、ファームでは61試合に出場して8本塁打と、持ち前のパンチ力がうかがえる成績で首脳陣にアピール。8月に再び1軍昇格すると、8月27日の楽天戦でうれしいプロ初本塁打を放ち、9月はお立ち台に何度も上がる活躍ぶり。中田に続く和製大砲誕生となるか。
最大11.5ゲーム差をひっくり返して日本一に輝いた昨季、チームは多くの魅力を備え、向こう数年はこの強さを維持するかのように思えた。しかし、スタメンの顔触れは大きく変わり、今季のレギュラーの中には、昨季主力として活躍できなかった選手も多い。様々な事情により、1年というわずかな期間でチームは変わることを余儀なくされるが、ここに挙げた選手らの活躍で来季は巻き返せるか。言うまでもなく、秋季キャンプ、春季キャンプは彼らにとって重要な期間となる。