かつての“恋人”!? Dバックスが地区Sの「救援・前田」を警戒「タフな存在」
かつては前田獲得へ向けて熱心にスカウティング「彼はブルペンでもタフな存在」
「ダルビッシュは熟練された投手だ。とても才能に溢れている。多くの経験を持っている。彼を破るのは簡単ではない。とても印象的だ。そして、我々はいつでもケンタ・マエダのことが好きだった。彼のスカウティングを続けていた。マエダも印象的なパフォーマンスを見せている」
ホール社長はダルビッシュとともに“心の恋人”だった前田の名前を挙げた。2015年8月には、クラブ幹部を連れ立ってマツダスタジアムのバックネット裏で広島時代の前田の先発試合を視察。「マエダは経験豊富です。制球も素晴らしい。ピンチを切り抜ける術を持っている。走者を背負っても全くパニックになりませんでしたね」と当時、高い評価を与えていた。
広島からポスティングシステム(入札制度)でのメジャー挑戦が決まった2015年オフには争奪戦に参戦する方針を固めていたが、ドジャースから当時フリーエージェント(FA))となっていた右腕ザック・グリンキー投手をメジャー史上最高平均年俸(3442万ドル=約38億7500万円)のメガオファーで獲得したために、強化資金が一気に枯渇。前田獲得から撤退した経緯があった。
ホール社長も、獲得が実現すればローテーションの軸と期待していた前田だが、ポストシーズンではカーショー、リッチ・ヒル、ダルビッシュ、アレックス・ウッドと実力者揃いの先発投手陣がいるドジャースでブルペンに回ることになった。ただ、むしろ「リリーフ前田」に最大限の注意を払っている。
「マエダはポストシーズンに先発できないが、彼はブルペンでもタフな存在だと思う。彼は欲しい時に三振が取れる。必要な時にはゴロを打たせてダブルプレーを取れる技術があるんだ。彼がブルペンから出てくるということは、ドジャースにはいい武器があるということを意味する」
好調時には低めにボールを集め、スライダーなど切れ味鋭い変化球で空振りとゴロの山を築く前田。広島時代から補強候補としてスカウティングを続けていたDバックスは、救援に回ったかつての“恋人”の実力を高く評価している。
(Full-Count編集部)