ホークスがCSへ紅白戦で調整、東浜ら希望投手陣はフェニックスLで登板も
投手陣は臨機応変に対応、指揮官「できることは応えてあげたい」
今季のプロ野球ペナントレースもいよいよ終わりが近づいてきた。パ・リーグはソフトバンクが2年ぶりの優勝を決め、セ・リーグは広島が連覇を達成。パは西武、楽天、オリックス、日本ハム、ロッテ、セは阪神、DeNA、巨人、中日、ヤクルトの並びで、2位以下の順位が確定。クライマックスシリーズ(CS)のファーストステージはメットライフドームで西武と楽天が、甲子園で阪神とDeNAが対戦する構図となった。
CSのファーストステージは14日から始まり、その勝者とリーグ優勝チームが戦うファイナルステージは18日からとなっている。ペナントレース最終戦を終えてから、CS初戦までどのように調整を進めていくかは、それぞれの球団、監督はじめ首脳陣の考えによる。宮崎で行われるフェニックス・リーグに選手を派遣し、実戦感覚を維持することもあれば、本拠地に残り、シート打撃や紅白戦などで調整を進めていくこともある。
2年ぶりのリーグ優勝を勝ち取ったソフトバンクは、本拠地で紅白戦を多く行い、CSファイナルステージへと備えていく方針だ。これは、今季と同じくリーグ優勝した2015年も同様で、工藤公康監督が就任してからは変わらぬ姿勢である。
ただ、今季は投手陣に、宮崎で調整登板させる可能性がある。その1人が東浜巨投手。今季、最多勝を当確の16勝を挙げているが、腰の張りを訴えて9月24日に出場選手登録を抹消された。最終戦までの復帰はなくなり、9月23日の楽天戦(ヤフオクD)から登板間隔が大きく開くために、「みやざきフェニックス・リーグ」で登板する予定となっている。同じように負傷でチームから離脱し、マウンドから遠ざかっているリバン・モイネロ投手も宮崎に行く可能性が高い。
また、工藤公康監督は「選手によって投げたい投手がいる。打者のインコースに投げたいと言っても、味方にはなかなかできない。投げられるようにしてほしいけど。選手に聞いた上で考えたい。できることは応えてあげたい」と話しており、投手陣の中で希望者がいれば、それに応じる考えだ。左手親指の骨折から復帰したばかりの内川聖一外野手について、指揮官は「あと2試合終わった時点で本人と話をしようと思っています」としている。
2015年は試合の間隔が大きく空いていたにも関わらず、アドバンテージの1勝を含む4連勝でロッテをスイープし、CS突破を決めているソフトバンク。2年前と同じように、万全の状態を整えることができるだろうか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)