急成長の鷹育成ルーキーが“1軍デビュー” 工藤監督も評価「凄く楽しみ」

ソフトバンク・長谷川宙輝【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・長谷川宙輝【写真:福谷佑介】

長谷川宙輝が紅白戦で登板、「緊張しました」

 クライマックスシリーズに向けての調整、メンバー争いの中で、期待の育成左腕が“1軍デビュー”を果たした。ソフトバンクの育成ルーキーの長谷川宙輝(ひろき)投手。11日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに向けて行われた紅白戦のマウンドに上がり、1軍の打者と初めて対戦する機会を得た。

「緊張しました。怖がったところが出て、力んでしまったところがあった。周りが筑後とは違うし、観客はいないんですけど、広過ぎて見られている感じがしました」という初めての本拠地ヤフオクドームのマウンド。4回に紅組の3番手で登板すると、中村晃を二ゴロ、内川聖一を右飛に打ち取った。

 松田宣浩には左中間を破られる二塁打を許したが、“長谷川対決”となった長谷川勇也を空振り三振に切り、無失点。2イニング目となった5回は先頭の江川智晃にソロ本塁打を浴びたが、後続を打ち取った。2イニングを投げて2安打1失点の内容だった。

 2016年の育成ドラフト2巡目で、東京都の聖徳学園高校からソフトバンクに入団した長谷川宙。高校時代は最速144キロ、平均130キロ台だった球速が、プロ入り後に最速149キロ、平均140キロ台中盤まで伸び、急成長を遂げた左腕。この日の最速は145キロだった。

 中村晃や内川、松田といった一線級の打者と対戦し「まずはヤフオクドームのマウンドに立てて良かったです。真っ直ぐには自信があるので、そこをもっと磨いていきたい。言葉に出来ないですね。オーラがあり過ぎるというか、僕なんかと全然違って凄かった」。練習とはいえ、初の1軍とあって緊張しっ放しだった様子で、練習終了後は、児玉龍也とともにヤフオクドームの出口が分からずにさまよう初々しさも見せていた。

 豊かな将来性を見せている育成左腕の投球を見た工藤公康監督も「いい球を投げていましたよ。味方ということでコントロールを意識したみたいでした。本当ならもうちょっと腕を振ると、もう少し速い球を投げられるんですけど、コントロールをしなきゃという意識が強かったなと思います。それでも、144、5投げられてますから、後ろから見ている感じボールの回転も良さそうだし、キレもありそう。今後が凄く楽しみですね」と目を細めていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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