華やかさに隠れた努力、2年前の悔しさをバネに…ハム西川が掴んだ盗塁王

「盗塁数に順位が比例しなかったことが悔しいところです」

 それでも西川選手は「個人の記録として、シーズン前から獲れればいいなと思ってやってきました。失敗数も少なくいけましたけど、もうちょっと頑張れたかな、とも思う。盗塁数に順位が比例しなかったことが悔しいところです」と、昨季の栄光から一転、苦しんだチームのレギュラーとして、強い責任感を見せた。

 西川選手の能力を表現する時、多くの人は「天才」という言葉を使う。端正な出で立ちも華やかなプレーも、その印象を補っている。そして、おそらく多くの野球ファンの記憶に新しいであろう、昨季の日本シリーズで放ったサヨナラ満塁弾。あの劇的な一発の後、栗山監督は涙ながらに、ここに至るまでの西川選手の努力を讃えた。2年前の悔しいシーズンを糧にして、今季タイトルを奪還した「天才」の姿は、そのたゆまぬ努力によってこそ、支えられている。

 今シーズン、なかなか調子を上げられなかった北海道日本ハムは、終盤戦で積極的に若手を起用した。苦しんだ2年前は若手だった西川選手は、もう主力として、グラウンド内外でチームを率いるべき存在になっている。来季は、リーグ優勝奪還に燃えるチームだけでなく、苦難を乗り越え、常に進化を追い求める「努力の天才」西川選手の活躍からも目が離せない。

【動画】走塁だけでない! ハム西川の好守特集

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