頼もしく個性豊かな大砲揃い、パリーグCSを戦う「ラテン系」の選手たち
ソフトバンクを牽引するのはキューバコンビ
【福岡ソフトバンク】
○アルフレッド・デスパイネ選手(キューバ)
今季成績:136試合478打数125安打35本塁打103打点 打率.262
キューバリーグのシーズン最多本塁打記録を持ち、キューバの代表チームでも4番を張るデスパイネ選手。2014年7月に千葉ロッテに入団すると、わずか45試合で12本塁打33打点を記録する活躍を見せ、以降2シーズンにわたりチームのAクラス入りに貢献した。
千葉から福岡に活躍の場を移した今季は、さらに凄みを増した打棒を披露し、35本塁打・103打点はいずれもリーグトップ。クライマックスシリーズでは、当然ながら徹底マークが予想されるが、キューバ時代から大舞台は数多く経験した。キャリアハイのシーズンを笑顔で締めくくるためにも、キューバの至宝の大爆発に期待しないわけにはいかない。
○リバン・モイネロ選手(キューバ)
今季成績:34試合4勝3敗15ホールド1セーブ 35回2/3 36奪三振 防御率2.52
母国で圧倒的な実績を積み上げてきた同郷の大先輩・デスパイネ選手とは異なり、育成選手という立場で今年5月に福岡ソフトバンクへ入団したモイネロ投手。しかし、代表にも選出されたその実力は本物だった。
ファームで結果を残して6月に早くも支配下登録を勝ち取ると、その後はチームの強力な中継ぎ陣の一角に収まり大活躍。離脱者の続出と蓄積疲労に苦しむブルペンを救い、チームのリーグ制覇に大きく貢献した。
12月に22歳を迎える若き左腕にとって、ポストシーズンの独特な緊張感は得難い経験となる。シーズン同様、重要な局面を任されるだろうクライマックスシリーズで、キューバのシンデレラボーイがどんな投球を見せてくれるのか、要注目だ。
以上の通り、モイネロ投手を除く全てのラテン系の選手が本塁打を期待される長距離砲となっている。一度波に乗ると止まらない傾向は、短期決戦において大きなファクターとなるかもしれない。果たしてこの中から、「お祭り男」が現れるだろうか。ポストシーズンには付きものであるラッキーボーイの誕生に、今から期待したいところだ。