楽天が2連勝と好発進、ホークスOB斉藤和巳氏が見る勝敗分けたポイントとは

楽天に出現した投打のキープレーヤー、宋と茂木

 試合の流れがダイナミックに変わる短期決戦で、投打のキープレーヤーが出現したことも、楽天には大きな後押しとなっている。投手では、CSでは3戦に投げ、2回2/3を1安打無失点に抑えている宋家豪投手、そして、打者ではCSファイナルステージ初戦に先頭打者弾を放った茂木栄五郎選手だ。

「宋は“隠し球”になりましたね。1軍に昇格したのは8月に入ってから。ソフトバンクにとってはイメージもデータもない投手。あれだけの高さから150キロを超える速球を投げ下ろされたら、打者はたまらないでしょう。茂木もポイントゲッターとして、いい活躍をしています。この2人が登場すると『なんとかしてくれるんじゃないか』という空気が生まれる。キープレーヤーの出現は大きいですね」

 楽天は第3戦から則本、岸、美馬とエース級の投手が先発マウンドに上がる。ウィーラーの好調が続く打線は、茂木、嶋も調子を上げてきた。状況は楽天有利で動かないが、ソフトバンクに勝機がないわけではない。「則本に打ち勝てば、そこからソフトバンクが勢いづく可能性は十分ありますよ」と斉藤氏は見る。

「ファーストステージで悔しい思いをした則本は、リベンジの思いで先発マウンドに上がるでしょう。ただでさえ打つのは難しい投手。でも、その則本を相手に、どうにか先制点を挙げられれば勝機を見出せる。リードを保って救援につなげられるかがポイントですね。

 ソフトバンクにとって追い風なのは、デスパイネにヒットが1本出たこと。ウィーラーがそうだったように、この安打をきっかけに2本目、3本目が出る可能性は十分ある。内川は状態がいいですから、中軸の2人が機能すれば、楽天にとっては脅威となるでしょう。

 第3戦以降もおそらく1点を巡る接戦になるでしょう。短期決戦では、先制点を奪い、守り抜くことが大事。単に守りの姿勢に入るのではなく、『攻撃は最大の防御』というように、常に仕掛けながらもミスを犯さない。どちらのチームがこういう試合運びをできるか。第3戦以降も見応えのある対戦になりそうですね」

 20日の第3戦はソフトバンクは和田毅、楽天は則本昂大が先発マウンドに上がる。ソフトバンクが巻き返しに出るのか、楽天が勝ち抜けに王手を掛けるのか。注目の試合は18時にプレーボールを迎える。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

CATEGORY