ドジャース初戦先発はカーショー WSでの“日本人先発対決”実現の可能性を探る
ヤンキースが第6戦で勝ち抜ければ「ダルVS田中」の可能性は低いが…
一方、ドジャースタジアムを本拠地にしてから間もないダルビッシュは、PSに入ってから敵地で好投を続けている。ワールドシリーズも第3戦と考えるのが、自然だろう。ただ、当然、シリーズの展開次第では、第6戦と第7戦が行われない可能性もある。短期決戦で後のことを考えるのは決して得策ではないだけに、世界一がかかった舞台でロバーツ監督がどのように決断するか、注目が集まる。
一方、ワールドシリーズ進出に王手をかけているヤンキースの田中は、リーグ優勝決定シリーズの第1戦と第5戦で先発。第1戦は6回2失点の好投も敗戦投手となったが、2勝2敗で迎えた第5戦は7回無失点と圧巻の投球を見せ、絶賛を浴びた。第6戦はセベリーノ、第7戦はサバシアが先発予定となっている。
ヤンキースとしては、第6戦で決めたいところ。そうなれば、ワールドシリーズ初戦は田中が先発する可能性が高いだろう。今ポストシーズンで好投を続けているサバシアを第1戦にもっていくという選択肢もあるが、田中も今季のレギュラーシーズンでは本拠地で防御率3.22、敵地で同6.48と成績に大きな差がある。田中を第2戦に回せば、2試合とも敵地での登板となってしまうが、第1戦ならば第5戦はヤンキースタジアムで先発できる。もちろん、エースとしての風格を漂わせ、圧倒的なパフォーマンスを見せ続ける日本人右腕に大事な初戦を任せたいという気持ちもあるはずだ。
そうなれば、田中はカーショーと、ダルビッシュはセベリーノかサバシアと投げ合うことになるだろう。ただ、状況が変化する可能性があるとすれば、ヤンキースのリーグ優勝決定シリーズが第7戦までもつれ、田中が総力戦の最終戦でブルペン待機してスクランブル登板した場合だ。本人は第5戦の試合後の記者会見で「これで終わりではないので、どういった形になるか分かりませんけど、明日から準備していかなければいけないと思います」と話している。