采配ズバリ“下克上”日本S王手ラミレス監督「結果が出ることは嬉しいこと」

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】
DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

6回の無死満塁を見事な継投策で乗り切る

 DeNAが23日にマツダスタジアムで行われたセ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦に4-3で勝利し、アドバンテージを含めた対戦成績を3勝2敗として日本シリーズ進出に王手をかけた。

 第3戦で1人1殺の見事な継投を見せたラミレス采配が、この日も見事にはまった。3点ビハインドを逆転した後の6回、ウィーランドと砂田が作った無死満塁のピンチで、3番手の三上が岩本、小窪の代打陣を連続三振に斬り、さらにエスコバーが田中をセカンドゴロに打ち取り、無得点に切り抜けた。7回からは、当初は第4戦の先発が予想されていた今永を起用し、2イニングを完璧に抑えた。

「ウィーランドはウチの先発陣でももっとも安定したピッチャー」というラミレス監督は、「6回を投げ切って欲しかったが、リリーフが素晴らしい投球をしてくれた」と継投策を振り返った。「ウィーランドから今永というプランは、試合前から考えていた。2人で勝ちをつかめると思った」という当初の目論見からはやや外れたが、継投策がズバリとはまり、「どんな監督でも、大きな決断をして結果が出ることは嬉しいことだと思う」と満足そうな表情だった。

 攻撃面でも、2番に起用した柴田が3つの四球と犠打も決めて、つなぎの役割を果たした。ラミレス監督は「薮田が中4日ということで、前の試合よりも早く崩れてくれることを期待した。早い回に得点したかったところで、柴田が結果を出してくれた」と喜んだ。

 3連勝で下克上での日本シリーズ進出に王手をかけた。ラミレス監督は「数字的には3勝となったが、有利不利はない。明日もしっかり準備して試合に臨むだけだよ」と平常心を強調したが、その表情は自信に満ち溢れていた。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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