柳田に憧れる侍U-15代表の加藤、先制打で“主役”に「できることを最大限に」
連日攻撃のキーマンに、日の丸は「憧れていた面もありますが、少し重い感じも」
フィリピンの先発左腕に日本の左打者は苦戦していたが、自チームで常に逆方向を意識した打撃練習をしてきたという右打ちの加藤が嫌なムードを一変させた。値千金の一打に「ボールに合わせて右方向に上手く打てました」と胸を張った。
初戦の香港戦は8番で4打数4安打6打点と大当たり。この日は5番に入って先制打と“主役”に躍り出たが、元々、好調だったわけではない。「こっちに来てから、ぐちゃぐちゃになっていたんです」と伊藤将啓監督。加藤も「この合宿に入ってきた時は自分の間を取れていなかった。長打を狙ったバッティングをしていた」と振り返る。10月28日から始まった合宿で試行錯誤。伊藤監督から「8割くらいの力で捉える気持ちで」と言われ、力が抜けた。「調子がいい時は打席であまり深く考えない」という加藤に、その感覚が戻った。
日の丸を背負い、連日の攻撃のキーマンとなっている。
「憧れていた面もありますが、少し重い感じもする。でも、自分ができることを最大限にしようと思っています。自分の持ち味を出せているところもありますが、悔いが残るプレーもあるので、残り3日間、しっかり自分ができることをやっていきます」
好きなプロ野球選手には「走攻守が揃っていて、バッティングのパワーもあるし、足もある。いろんなことができるので、憧れです」とソフトバンク・柳田悠岐外野手を挙げる加藤。チャイニーズ・タイペイ戦に向け、「この大会で一番、重要な試合。チーム一丸となって、全力で勝ちにいきたいと思います」と闘志を燃やした。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)