新入札制度はどうなる? 米記者が指摘、ハム大谷の「MLB挑戦阻む危険性」
MLBは「喜んでオオタニのために例外を作る可能性」も…選手会が「拒んでいる」
記事によると、MLB側は新ポスティング制度では、日本の球団に支払われる譲渡金について、選手が結んだ契約の15~20%とする案を提案。シャーマン氏は「しかし、オオタニの所属チームである日本ハムファイターズは、例外的に大谷に対しては旧制度が適用されないかぎり、この新制度に異をとなえている」との取材結果を伝えている。
MLBでは昨年末に新労使協定を締結。その中で、海外FA選手との契約をする場合、当初は22歳以下に契約の制限が設けられていたが、これが24歳以下に引き上げられた。つまり、大谷が今年移籍すれば、これに引っかかることになる。契約金には上限が設けられ、当初はマイナー契約という新人選手と全く同じ扱いとなるのだ。契約総額の15~20%では、日本ハムに入る金額が数百万円程度になってしまう可能性も出てくる。
もっとも、シャーマン記者は「MLBは喜んでオオタニのために例外を作り、旧ポスティングシステムでMLBに挑戦させてあげるだろう」と指摘。一方で「MLB選手会はオオタニのために特例を設けるのを拒んでいる」という。記事では、MLB選手会が大谷本人や関係者と直接連絡を取ろうとしているものの、まだ果たせていないという現状を伝えている。大谷の米国での代理人が決まれば、当然、MLB選手会との窓口があるため、新制度締結に向けて一気に話が進む可能性があるとも言及している。
「当事者たちが見解の一致を示さない限り、オオタニのメジャー挑戦に対する熱意とは裏腹に、彼の挑戦を迎えるための取り決めは整わないだろう」
シャーマン記者によると、新制度では日本の球団に流れる金額を抑えることができ、選手にとっても有益となることから、選手会は「異論を挟まない」可能性が高いという。だからこそ、ここで「特例」を作るかどうかがポイントになるようだ。「MLBはキューバを筆頭に全ての国にとって平等なポスティングシステムを作ろうとしている」とシャーマン記者はレポートしている。今後の“お手本”となるだけに、NPBとの間で制定される新たなポスティングシステムの内容は重要になってくる。まだまだ慎重に話が進められることになりそうだ。
(Full-Count編集部)