福岡決戦で日本一へ、ソフトB工藤監督「まだまだウチが有利に変わりない」
先発投手の救援待機も示唆「中に入る投手もいる」
敵地での日本シリーズ第4、5戦でDeNAに連敗を喫して福岡に戻ったソフトバンクは3日、投手陣と控え野手を中心とした練習を行った。1時間程度の軽めの練習を終えた工藤公康監督は、福岡決戦に向けて心境を語った。
ヤフオクドームでの第2戦に勝利した直後、勝利監督インタビューに立った工藤監督は「また福岡に戻ってきます」と宣言。スタンドのファンも一瞬「?」となった珍発言は「2勝したから、横浜で何かあっても福岡に戻って来られるという意味だった」と弁明したが、皮肉にもそれが現実となった。
福岡に戻ってきたことについては「みんなが一生懸命にやった結果」と割り切り、「まだまだウチが有利であることには変わりないので、ひるむことなくみんなの力を出して戦いたい。あと2試合しか試合ができないので、全力を尽くして、まずは明日頑張っていくのが一番」と強く言い切った。
DeNAは中5日の今永昇太が先発と予想されるが、第2戦では立ち上がりに1点を奪いながらも2回以降はしっかりと抑えられた。対策については「バッティングコーチも作戦コーチも考えてくれている」としながら「ボクもビデオを見て話をしたいと思っていますが、ボクが考えていることはみんなが考えてくれているので、コーチに任せてできることをしっかりとやっていきたいと思います」と工藤監督は話した。
一方、ソフトバンクの先発は初戦で好投した千賀滉大が濃厚だが、「中に入る(先発)投手もいるでしょうし、リリーフも2試合とも投げるというくらいの強い気持ちで臨んでほしい」と先発投手のブルペン待機も示唆した。
ヤフオクドームに戻ってきたことで、DHにデスパイネを据えた“普段着野球”を展開できるのも強みとなるが、打線については「1番の柳田くんが出て、しっかりと送って先制点を取って、中押し点もダメ押し点も取ってというのが一番だと思います」と、これまで通りのオーダーで攻めていくという。そのうえで「相手もそれをさせないように来るでしょうから、ガチンコの戦いになると思います」と警戒を強める。
工藤監督は「投手を惜しみなくつぎ込んで来るでしょうし、お互いに粘り合いというか、(先発)投手が良ければ我慢のし合いになるでしょう。打つ方が早めに点を取ってというのがウチにとっての理想でもありますし、相手にプレッシャーをかけるという意味でも大事になってくると思います。最初からどんどん打ちにいって、しっかりと点に結び付けたいと思います」と、本拠地での打線の奮起に大きな期待を寄せた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)