NPB目指す独立Lの選手たち 元プロのコーチが秘めるスカウトへの切なる願い

鈴木氏から見て「NPBの1軍クラス」の力を秘めていた内村

「3拍子揃った選手はなかなかいませんが、内村は守備の時のボールさばき、走塁の身のこなしはNPBの1軍クラスだと思いました。そういう選手もたまにいます。あとは1年間、1軍で通用する選手になれるか。それはNPBで成長できるかだと思います」

 内村はその後、2007年の育成ドラフト1位で楽天に指名されると翌2008年には支配下契約をつかみ1軍デビュー。昨季、DeNAを戦力外となるまでNPB通算9年で596試合に出場。打率.246、1本塁打、97打点、100盗塁の成績を残した。

 野手でもNPBで通用する潜在能力を秘める選手はいる。あとは、いかに力を伸ばし、NPBのスカウトにアピールするか、だ。鈴木コーチは、NPBを目指す選手たちに独立リーグの結果で満足するのではなく、相手を圧倒しなければだめだと伝えている。そして自身はそんな選手たちを手助けしつつ、スカウトには選手のポテンシャルを見極めてほしいとも切に願っている。

 独立リーグからNPB入りした選手が、今後どのような活躍を見せるのか。鈴木氏も教え子たちの活躍を楽しみにしている。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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