GG賞にホークス最多4人も…激戦の外野手部門で中村晃、上林が選外に

ソフトバンク・中村晃【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・中村晃【写真:藤浦一都】

球際の強さを見せた中村、補殺1位の上林が選外

 9日、今年度の三井ゴールデン・グラブ賞が発表された。ソフトバンクからは初受賞となる甲斐拓也をはじめ12球団最多の4名が選出されたが、鷹党はある選手が受賞を逃したことにがっかりしているかもしれない。

 今年の守備の名手が出揃った。三井ゴールデン・グラブ賞は、ソフトバンクから捕手部門で甲斐が初受賞。三塁手部門の松田宣浩、遊撃手部門の今宮健太はともに5年連続での受賞、外野手部門の柳田悠岐は2年ぶり3度目の受賞となった。同一チームからの4名選出は12球団最多となる。

 ホークスファンも納得の選出だろうが、激戦の外野手部門で中村晃、上林誠知の名前が上がらなかったことを残念がっている人も多いはずだ。記者投票によって決まる同賞の場合、実際の守備成績だけでなくイメージが影響することが多い。上林は守備率、補殺数ともにリーグ1位をマークしたが、出場試合数を含めてまだ発展途上というイメージが強いのだろう。

 しかし、中村晃は全143試合に出場し、守備に関しては球際の強さが際立っていた。守備率は柳田をわずかに上回るリーグ4位、補殺数も柳田と並ぶリーグ3位。実際に中村晃の好捕が何度となくチームを救ったことも事実だ。それだけに「今年は獲らせてあげたかった」というファンの声は多いはずだ。

 今回の外野手部門受賞者である柳田、秋山翔吾(西武)、西川遥輝(日本ハム)に共通するのは優れた脚力。俊足を生かした守備範囲の広さが記者の投票につながったことは納得できる。ただ、ずっと中村晃の守備を見てきた立場としてはファン同様に残念な気持ちが大きい。来シーズンこそ受賞できるように、上林とともにさらなる奮起を願いたい。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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