二刀流獲得を熱望―球団社長が語る、ハム大谷がDバックスに移籍すべき理由

Dバックスにかかわる3人のサイ・ヤング賞投手

「うちのチームには絶対的なエースのグリンキーがいます。グリンキーのような、メジャーで長きに渡って結果を残し、色々なチームで活躍してきた投手がチームにいるということは大谷にとっては大きいと思います。彼こそが大谷のメンター(師匠)に相応しいでしょう」

 グリンキーはメジャーを代表する右腕で、2015年12月には6年総額2億650万ドル(約235億4000万円)、メジャー史上最高の年平均3442万ドル(約39億円)という大型契約をDバックスと結んだ。2009年にロイヤルズでサイ・ヤング賞を受賞している右腕は制球力と投球術に定評が高く、今季は17勝7敗、防御率3.20と活躍。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も「投げる戦略家」と評価していた。

 来季メジャー15年目を迎える右腕こそが、最速165キロの豪速球を武器にする大谷を更に進化させる師匠になる、とホール氏は確信する。

「我々(の球団)には、他にもかつてサイ・ヤング賞を受賞した偉大な投手がいます。ランディ・ジョンソンもそうです。ブランドン・ウェブもいます。彼らの存在も若いピッチャーが学び、成長するための素晴らしい資源になると思いますよ」

「ビッグユニット」の異名を執る左腕ジョンソンは、メジャー通算303勝を誇る。サイ・ヤング賞には実に5回も輝いており、2015年に米国野球殿堂入りを果たしている。現在はDバックスの球団幹部で、2015年8月にはホール社長とともに来日。日本ハムの試合をスタンドで視察し、大谷のパフォーマンスに目を細めていた。

 また、2006年にサイ・ヤング賞を獲得した右腕ブランドン・ウェブ投手はDバックスのテレビ中継で解説者を務めている。栄光のサイ・ヤング賞に輝いた3人が大谷の成長に寄与できるDバックスの環境は、大きなアピールポイントになるはず、とホール氏は主張している。

 Dバックスの先発ローテーションにはエースのグリンキーに続き、今季15勝5敗、防御率2.89と一気に才能を開花させたしたロビー・レイ投手や、マリナーズからトレードで加入し、9勝9敗ながら防御率3.49と好成績を残したタイワン・ウォーカー投手という実力者が揃っている。

「最初は彼のプレッシャーを軽減してあげる必要がある」

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