データからFA選手の価値“査定” ダルビッシュは「最も生産性の高い先発投手」
FA選手を「スタットキャスト」の数値で格付け、MLB公式サイト特集
メジャーリーグもストーブリーグを迎え、フリーエージェント(FA)選手の去就が大きな注目を浴びている。そんな中、MLB公式サイトがデータ解析システム「スタットキャスト」の数値を基にFA選手を様々な観点から格付け。ダルビッシュ有投手は「最も生産性の高い先発投手」の1位となっている。
今回の特集の中では様々な指標を用いて選手の能力を分析。投手については打球の初速や角度を基にコンタクトの質を測る指標であるxwOBAを用いてランク付けしており、ダルビッシュが「最も生産性の高い先発投手」として選出されている。
寸評では「アリエッタ、リン、カッブ、サバシア、ガルシアといった実力者が先発投手として(FAリストに)名を連ねているが、そのトップに位置するのがダルビッシュだ。彼はシーズン途中にドジャースにトレード加入したので、クオリファイング・オファーに縛られることもない。10勝12敗という数字は無視しよう、結果の大半は勝率.500を割り込むレンジャーズ在籍時のもののため、問題ではない。アリエッタに関しては興味深い例となる。伝統的な指標である防御率(1.77→3.10→3.53)とxwOBA(.242→.293→.301)の両方が2015年以降悪化している。しかし、今季の.301xwOBAも、平均以下となっている」と評している。今季のダルビッシュのxwOBAは.291だったという。
そのほか「最もコンタクトに優れた打者」にJD・マルティネス、「最も生産性の高いリリーバー」にパット・ニシェック、「最も守備範囲の広い外野手」にロレンゾ・ケイン、「最速の走者」にラジャイ・デービス、「最も強肩の外野手」にカルロス・ゴメスを選出された。
また、「過小評価されている打者」には韓国人打者の金賢洙を挙げ、寸評では「成功を収めた1年目から、残念な2年目となった金。フィリーズにトレードされてからは、ベンチを温める機会が多かった。しかし彼のハードヒット率は36%ほどを維持し(MLB平均を若干上回っている)、打球に対するライナー/フライの割合も43%から48%に伸びている。金はほぼ間違いなくマイナー契約は獲得出来る存在であり、併用起用で価値を発揮できるだろう」と評している。
金は今季オリオールズとフィリーズで計96試合に出場し、212打数49安打、打率.231、1本塁打、14打点で昨季の305打数92安打、打率.302、6本塁打、22打点から数字を落としていた。一方、「過小評価されている投手」にはアニバル・サンチェスが選出されている。
日本ハムの二刀流右腕、大谷翔平もメジャー挑戦を表明したことで大きな盛り上がりを見せている移籍市場。今後どのような動きを見せるのか。現地のメディアも様々な角度から選手の価値を“査定”している。
(Full-Count編集部)