FA権行使の西武野上、リーグ問わず「本当に必要としてくれているところ」へ
「悩みに悩んで」FA権行使を決断
西武の野上亮磨(30)が14日にメットライフドームで会見を行い、国内フリーエージェント(FA)権を行使することを発表した。
西武からは宣言残留も認められており、残留も視野に入れつつも、「野球選手として、他球団の評価を聞きたいという思いがありました。野球選手の中でも、なかなか(他球団の評価を聞ける)チャンスはないので」と、決断の理由を明かした。
一方で、「悩みに悩んで、今でもまだ悩んでいる」と、複雑な心情も同居する。西武で9年間を過ごしているだけに、「やはり、すごく愛着はありますし、環境も良い。素晴らしい仲間もたくさんいるので、難しいです」。それでも、宣言を決断したのは、「(宣言)しないで後悔より、して後悔」を選んだからだ。
今季は、目標としていた“先発だけ”での2桁勝利(11勝)を達成し、初の完封勝利も記録した。来季はプロ10年目の節目というタイミングもあり、かける思いはひときわ強いだけに、新たに選択肢を広げることで、自身のさらなる飛躍成長への活力とする。
今後は、オファーを待ち、リーグ問わず「本当に必要としてくれているところ」を決め手に、来季のプレー先を決断する。全球団の交渉解禁日は16日。「幸せな悩みですよね」と、“選べる”ことへの感謝を噛み締める技巧派右腕の動向に注目だ。
(上岡真里江 / Marie Kamioka)