期待以上? 期待以下? 今季12球団で最も輝いた“ドラ1”選手は?
新人で唯一規定投球回に到達したオリ山岡、目標の「7勝」もクリア
特に濱口は規定投球回にこそ届かなかったものの、開幕を1軍で迎えて先発ローテに定着すると交流戦ではトップタイの3勝、2位の防御率0.93を記録。結果的に欠場となったがオールスターにも監督推薦で選ばれ、ソフトバンクとの日本シリーズでは8回途中までノーヒットノーランの快投を見せるなど強烈な輝きを放った。ポストシーズンの結果が加味されない新人王投票では大山が49票、濱口が27票となったが、新人王レース中は濱口を推す声も複数上がるほどだった。結果、新人王は逃したが、新人特別賞を受賞している。
一方、パ・リーグで最も際立ったのは、社会人ナンバーワン投手の評価を得ていたオリックスの山岡泰輔(東京ガス)だった。
今季新人で唯一規定投球回に到達し、24登板で149回1/3を投げ、8勝11敗、率3.74をマーク。先発ローテを守った上で1年目の目標に掲げた「7勝」をクリアし、即戦力の期待に応えた。また、高卒の楽天・藤平尚真(横浜)も開幕を2軍で迎えながら、最終的に8試合に登板。一時は連敗ストッパーとしても活躍し、43回1/3を投げ、3勝4敗、44奪三振、率2.28を記録している。
今季は2013年以来4年ぶりにドラフト1位選手から新人王が出なかったシーズンとなったが、1位指名選手の成績を比較すると、DeNA濱口の存在感が際立っていたようにも見える。ただ、将来を嘱望される若き選手たちの戦いは始まったばかり。今季出番のなかった田中や今井も来季を見据えて準備を進めている。真価が問われる2年目に飛躍を遂げるのはどの選手なのか。その成長から目が離せない。
以下は今季ドラフト1位選手の成績。
【セ・リーグ】
広島・加藤拓也投手 慶大 7登板1勝3敗 率4.30阪神
阪神・大山悠輔内野手 白鴎大 75試合、率.237、7HR、38点、2盗
DeNA・濱口遥大投手 神奈川大 22登板10勝6敗、率3.57
巨人・吉川尚輝内野手 中京学院大 5試合、率.273、0HR、0点、1盗
中日・柳裕也投手 明大 11登板1勝4敗、率4.47
ヤクルト・寺島成輝投手 履正社 1登板0勝0敗、率15.00
【パ・リーグ】
ソフトバンク・田中正義投手 創価大 1軍出場なし
西武・今井達也投手 作新学院 1軍登板なし
楽天・藤平尚真投手 横浜 8登板3勝4敗、率2.28
オリックス・山岡泰輔投手 東京ガス 24登板8勝11敗、率3.74
日本ハム・堀瑞輝投手 広島新庄 4登板0勝1敗、率3.38
ロッテ・佐々木千隼投手 桜美林大 15登板4勝7敗、率4.22
(Full-Count編集部)