憧れの大エースのような存在になれるか ハム「マイメロ王子」にかかる期待
大エースのような「負けない投手」になれるか―
今季最後の登板となった同26日のオリックス戦では、相手打線を5回まで2安打無失点に抑える快投。「これくらい飛ばしていっていいんじゃないかな。先のことなんて考えずに、ガス欠までどんどん飛ばせばいい。頑張れ!」という吉井投手コーチの言葉通り、6回途中までを投げた。6回裏に2点を失い、プロ初白星は挙げられなかったものの、チームの勝利に確かに貢献。乗り越えるべき課題がより明らかになるとともに、チームが石川直の可能性に大きな期待をかけていることが窺える試合だった。
最終的な成績は37試合0勝1敗7ホールド、防御率4.35。昨季までの2年間で1軍登板が1試合だったことを考えれば、飛躍的な成長を遂げたシーズンだったと言うことができる。また、マウンド以外でも存在感を発揮。試合前練習でサンリオの人気キャラクター・マイメロディのリュックを背負って現れるため、「マイメロ王子」として一躍名前を知られるようになったのだ。
かわいらしいピンクのリュックの中には飲料水などが詰め込まれており、そのとき1軍に帯同している投手の中で最年少の選手が背負い、ロッカーからグラウンドに運ぶ決まり。高卒ルーキーの堀や大谷もその役目を務めた。来季もそのルールが適用されるかどうかは不明だが、190センチ超の大男がマイメロディのリュックを背負う光景はなかなか趣があり、主に女性ファンからの人気を博している。
「もともと、斉藤和巳さん(元・福岡ソフトバンク)が好きだった。斉藤さんを見てフォークを覚えようと思った」と語る石川直。来季は念願のプロ初勝利を挙げ、理想とする大エースのような「負けない投手」になれるか、注目だ。