ハム上原が現状維持1200万円で更改、来季1軍定着へフォームを大胆改造
スリークォーターより低い位置でリリース「自分じゃないみたい」
日本ハムの上原健太投手が28日、札幌の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の1200万円でサインした(金額は推定)。
15年ドラフト1位で入団して2年目を迎えた今季は、9試合に登板して1勝5敗、防御率6.23。8月20日の西武戦(札幌ドーム)でプロ初勝利を挙げた。「本当に1試合1試合はっきりとした課題が出て、次の目標もはっきりできていたので、いい経験だったと思います」と振り返った。
来季の目標は、1年間先発ローテーションを守ること。「1軍の先発として1年間しっかり投げていくのが、自分の最低限やらなきゃいけない立場かなと、自分では思っています」と覚悟を持って3年目に挑む。
そのために、10月の秋季キャンプから腕の位置を下げる大胆なフォーム改造に着手した。「全く別なので、自分じゃないみたい」という投げ方は、スリークォーターより少し低い位置でボールをリリースする。
「腕の走りと球の回転数、強さは見た目以上にはある。キャッチャーもそう言ってくれるし、トラックマンのデータを見ても、実際上から投げているよりもいい数値が出ている部分があった」と手応えを感じている。
今季終了後に改造を考え始めた中、強力な後押しになったのは黒羽根の一言だった。同じように腕を下げた方がいいと思っていたという女房役から「早くやれよ!」と背中を押された。「助言ひとつで一歩を踏み出せました」と感謝する。
「安定したボールは行くようになりましたね。まだちょっとバラつきはありますけど、上で投げているよりはバランスが合っている気がします」と試運転は上々。身長190センチ、期待の大型左腕が大化けすする日が待ち遠しい。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)