巨人→日ハムで躍進の左腕は830万円増 落ちるボール習得で「もっと上を」

契約更改交渉に臨んだ日本ハム・公文【写真:石川加奈子】
契約更改交渉に臨んだ日本ハム・公文【写真:石川加奈子】

41試合登板で3勝&防御率2.70「重圧という面ですごくやりやすい環境だった」

 日本ハムの公文克彦投手が30日、札幌の球団事務所で契約更改交渉に臨み、900万円から830万円増の年俸1730万円でサインした(金額は推定)。

 新天地で大躍進した。巨人の4年間で登板数わずか15試合だったが、今季は中継ぎとして41試合に登板。プロ初勝利を含む3勝を挙げ、防御率も2.70と好成績を残した。

 重圧との戦いだった巨人時代とは違い、伸び伸びと実力を発揮した。「ジャイアンツとは違って、プレッシャーという面に関してはすごくやりやすい環境だったかなと思います。トレードで来た1年目。結果を求められることをプラスに考えてやった結果だと思います」と環境の変化を飛躍の要因に挙げた。

 今季も順風満帆だったわけではない。4月14日の楽天戦で危険球退場し、一時は自分の投球を見失いかけた。直後に2試合続けて失点して防御率は10点台に。最大のピンチだったが、約1か月間のファーム生活できっちり修正して1軍に戻ってきた。シーズン終盤は12試合連続無失点でフィニッシュ。苦境を乗り越え、確かな手応をつかんだ。

「もっと上を目指せるんじゃないかなと思いました。来年は開幕からいい状態で投げていけば、もう少しいい数字が出せると思います」とセットアッパーへの足がかりをつかむ1年になった。

 直球とスライダーの2種類である程度抑えられたことが大きな自信になった。今オフは、スライダーのキレに磨きをかけると同時に、フォークかチェンジアップの習得も目論む。

「来年は50試合以上投げるのが一つの目標。勝ちパターンで投げて、今年の数字を上回るような結果を残したいです」と充実感たっぷりに語ったリリーフ左腕。移籍2年目は進化をさらに加速させる。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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