「優勝に必要なピース」…古巣・楽天が7年ぶり獲得に動いた渡辺直人の魅力
「今まで積み重ねてきた経験などを全て出し切りたい」
プロ野球人生をスタートさせた楽天は「僕にとって特別なチーム」だという。
「チームを離れても、僕の中では気になるチームだった。できれば、もう一度、ユニホームを着たいという気持ちを持ちながらプレーしてきました。本当に言葉にならない気持ち、信じられないような気持ちでした」
この日も、目が潤んだ。
7年の歳月でチームも成熟した。「ベテランと若手がうまく、噛み合っていいチームだなと思って、見ていました」。13年シーズンに楽天が初のリーグ優勝を果たしたのは西武戦(西武ドーム)だった。「ライオンズ時代にリーグ優勝の胴上げを目の前で見ていた。悔しいと思う反面、ここまで来たんだなという気持ちで胴上げを見ていました」。今季は3位からCSファーストステージで2位・西武を下してファイナルステージに進んだ。自身に関しても、「いろいろな経験をさせていただいて、昔、イーグルスにいた時とは違う、一回り大きくなった自分がいると思っている。野球人としても人間としても成長させていただいた7年間」と、背番号「26」での再出発を誓う。
「イーグルスのために、東北のファンの皆さんのために全力でプレーするつもりでいます。どういう成績を出せるか、どういうことができるか分からないけど、今まで積み重ねてきた経験などを全て出し切りたい。がむしゃらにプレーしたい」
目指すはもちろん、「リーグ優勝して日本一。そのための力になれるように頑張ります」とキッパリ。プロ12年目のシーズンに向けて、走り出した。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)