ハム上沢が大谷不在の来季に意欲「あいつが抜けたからこそ優勝したい」
来季の球速アップを狙ってサプリを初導入
日本ハムの上沢直之投手が4日、札幌の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1400万円増の年俸2400万円でサインした(金額は推定)。
昨年3月に右肘を手術して2季ぶりの1軍復帰を果たした今季は、7月2日ロッテ戦(ZOZOマリン)で726日ぶりの勝利を挙げると、4勝をマークした。
1軍登板できなかった昨季は減額限度額を超える1400万円ダウンを受け入れた経緯があっての大幅増。「下がった時には悔しかったです。その分取り返したいと思っていたので、良かったです」と話した。
来季から背番号が「63」から「15」に変わる。「球団からは、来年15周年だから来年は僕の年になってほしい、と言われました」と明かす。「毎年球団の期待を裏切っていたので、何とか来年こそは、期待された数字を残せるように」と決意を新たにした。
来季は、先発の柱でもあった大谷が抜ける。ローテーションを担う1人として期待される右腕は「翔平が抜けた穴を1人で補おうとは思っていません。今いる先発陣のみんなが、僕も含めて今以上の成績残せれば、優勝できると思っています。僕はとりあえず規定投球と2桁は達成したいなと思います」と力を込めた。
大谷ロスどころか、脱大谷のチームに密かに大きな期待を抱いている。
「あいつが抜けるのはでかいですけど、その分やりがいがあります。あいつが抜けて優勝したら、これからの先のファイターズがものすごいチームになるんじゃないかという期待もありますし。あいつが抜けたからこそ優勝したいなと思います」
その心意気が頼もしい。
来季に向けて体を大きくして、球速アップを目指している。これまではランニング中心の体づくりを行ってきたが、今後はウエートトレーニングに力を入れ、初めてサプリメントも取り入れる考えだ。今季143キロほどだった平均球速を145キロにし、現在149キロの最速も150キロ台に乗せるつもり。「毎試合150キロは何球かは出て、平均でいったら145以上は投げたい。球が速いだけで打ちにくいと思うし、フォークが生きてくる」とイメージをふくらませた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)