12年ぶりの古巣復帰、コーチ兼任のベテラン實松が日本ハムに還元するもの
今季終了後に巨人を戦力外も、育成コーチ兼任で古巣復帰
今季は不動の正捕手となった小林選手に加え、宇佐見選手の台頭もあって、7年ぶりに1軍では無安打でシーズンを終えた。そしてオフ、巨人から来季の契約を結ばないことを通達される。そんな實松選手に獲得を打診したのが、2006年以来遠ざかっていた古巣・北海道日本ハムだった。選手兼任コーチという立場での入団が発表された實松選手にとって、来季は実に12年ぶりとなるパ・リーグでのプレーとなる。
将来の正捕手候補として期待されていた實松選手は、12年という歳月を経て、堅実なリードと気配りで献身的にチームを支える縁の下の力持ちとなった。コーチ兼任という立場ゆえに、選手として以外の貢献も求められる形となるが、北海道日本ハムでは中嶋聡氏が同じくコーチ兼任選手として、9年間にわたって活躍した事例もある。
セ・リーグの常勝軍団を陰ながら支えた控え捕手は、大きな重圧のかかる環境で培ってきた経験を、選手とコーチの両面からチームに還元してくれることだろう。かつてドラフト1位で自身を指名した古巣への、實松選手の「恩返し」が見られるのはこれからだ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)