「最後は古巣で」は日米共通? プロ野球人生スタートの場所へ帰る選手たち
メジャーには引退後の選手との「1日契約」も
一度FAでチームを去った者に手を差し伸べる。そういったチャンスを古巣が与えるケースもみられる。サンフランシスコ・ジャイアンツで3度のワールドシリーズ制覇に貢献してきたパブロ・サンドバル。2015年オフにはFAとなり、大型契約でボストン・レッドソックスへ移籍した。そしてもう1人挙げたいのは、ニューヨーク・メッツの遊撃手を長らく担ってきたホセ・レイエス。2011年オフにFAとなってマイアミ・マーリンズと大型契約に合意し、その後はブルージェイズ、ロッキーズへの移籍が続いた。
2人とも長らく中心選手として育ったチームを離れ、新たな挑戦を求めて飛び立った。だが結果は振るわず、挽回のチャンスを求めていたときに手を差し伸べたのが古巣球団だった。
メジャーリーグでは、選手の移籍が多く、ドライでビジネス優先の世界に思われるが、その中でも球団が親心を持つケースは多く存在する。その象徴ともいえるのが、「1日契約」でもある。他球団の一員として引退した選手でも、1日だけ”現役復帰”の契約を結び、始球式などのセレモニーにより、最後は自軍の選手としてキャリアを称えるというものだ。
長いキャリアの中、選手それぞれの決断がある。一度は去ってしまうかもしれないが、それでもチームは歴史を継続していくために必要な人材には帰る場所を作る。日米共に存在する様々な形での“古巣復帰”のその後。来シーズン以降もまた楽しみにしていきたい。